ぬちぐすいごよみ
年間行事 旧暦が基本となっている沖縄の暦。沖縄ならではの風土にもとづいた様々な行事が行われます。

沖縄の長寿の源は行事にあり!
沖縄には一年を通して、多くの行事が行われています。神様へお願いや感謝をする祭り、祖先を敬う行事、子供の成長や年長者の長寿を祝う行事など。
その日には、お供えやお祝いの意味で料理が作られ、親類や部落の人達が大勢集い、ご馳走を囲んで和やかに過ごします。
地域や家庭によって多少の違いはありますが、沖縄に残っているこれらの一般的な風習を「年間行事」と「人生行事」に分け、その風習のあり方や方法、伝統の料理について毎回クローズアップしてご紹介したいと思います。

祭事紹介
清明祭について 旧暦の3月に行われる墓参りの風習。
お盆について 旧暦の7月13日〜15日に行われる先祖供養の風習。
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旧暦 行事名 詳細 新暦(2002年)
1/1 元旦
(旧正月)
若水を汲み、お茶湯や水撫でにする。正月の飾り。親族間の年頭まわり(正月焼香)する。 2/12
1/2・3 初起こし(ハチウクシー) 仕事初め。農村では初原、漁村では船起こし。三日に行うところが多い。 2/13・14
1/2〜13 年日(トゥシビー)祝い※ 十二年ごとにめぐってくる生まれ年祝い。生まれ年の最初の十二支の生まれ日に行う。 2/13〜24
1/4 火の神(ヒヌカン)お迎え 前年の暮れに昇天した火の神の降臨を迎える。元旦三日のところもある。  
1/7 七日節句(ナンカヌスィク) 七草雑炊を神仏に供える。  
1/14 小正月 塩漬された豚の骨付きの肉を炊き、霊前に供える。主に中頭、国頭。  
1/16 十六日(ジュールクニチー)祭 後世(グソー)の正月で墓前祭を行う。一年以内に死者を出したところは自宅でも焼香がある。  
1/20 二十日正月 正月の終わり、那覇の辻町では、ジュリ馬が行われた。正月飾りを取る。  
1/中旬の吉日 初お願(ハチウグヮン) 家族の一年の健康を祈願する。  
2/15 二月ウマチー 麦の初穂祭り。 3/28
2/吉日 春分・彼岸(ヒンガン) 仏壇に御三味(豚肉・天ぷら・豆腐・かまぼこなど)と餅などを供え、紙銭を焼く。  
3/3 三月遊び 浜下り(ハマウリ)。三月御重と蓬餅などを作り、浜に出て、汚れを払い健康を祈願する。  
3/15 三月ウマチー 麦の収穫祭。大折目、麦の大祭ともいう。 4/27
3/吉日 清明祭 沖縄の三大行事の一つ。沖縄本島のみ、門中単位で行う墓前祭。 4月中
4/吉日 畦払い(アブシバレー) 畦の草を払い、田畑の害虫を海に流す。余興に競馬・闘牛・角力などがある。  
4/吉日 腰憩い(クシユクイー) 製糖作業終了の慰労。農家の骨休め。  
5/4 四日の日(ユッカヌヒー) 豊漁祈願のハーリーが各地で行われ玩具市がたつ。各家庭でポーポーとチンビンを作る。子供におもちゃを買い与える。 6/14
5/5 五月五日(グングヮチグニチ) あまがしを作り仏壇に供え、しょうぶの根をさして邪気を払う。  
5/15 五月ウマチー 稲の初穂祭。部落・門中・家々の行事。祖先の神拝み。 6/25
5/吉日 原山勝負(ハルヤマスーブ) 耕地、農作物、家畜などの農事奨励祭。  
6/15 六月ウマチー 稲大祭。稲の収穫祭で、大折目などといい、米、神酒を祖霊や拝所に供え豊作を感謝。 7/24
6/25 六月カシチー 新米の強飯を炊いて、健康を祝う。  
6/吉日 プーリ 八重山諸島での収穫の感謝、願解き、来年の豊作祈願をする。  
7/7 旧七夕 墓の掃除をする。 8/15
8/13〜15 旧盆 13日に精霊を迎え(ウンケー)、15日にお送り(ウークイ)するまで祖霊を祭る。16日はエイサーの日。  
8/盆前の亥の日 シヌグ 豊作、大漁、豊猟祈願。男性祭祀集団を主とする儀礼。  
8/盆後の初亥の日 ウンジャミ 海神祭。女性祭祀集団を中心に行う。  
8/8 トーカチ※ 88歳米寿の祝い。斗掻きに赤紙を貼り、祝い客に配る。 9/14
8/10 八月カシチー 柴差折目、ヨーカビー折目、十日カシチーなどと言う。小豆入りの強飯で祝う。  
8/15 八月十五夜 月祭り。吹上餅(フチャギ)を神仏に供える。 9/21
8/吉日 秋分・彼岸 二月の彼岸と同じ。  
9/7 カジマヤー祝い※ 97歳の祝い。風車で祝う。 10/12
9/9 九月九日(クングヮチクニチ) 菊酒ともいう。菊の葉を酒盃に入れて、神仏、火の神に供え、家内安全を祈願する。  
10/立冬 種子取(タニドゥル) 八重山諸島での10月中の甲、乙日に行う稲の幡種儀礼。  
11/冬至 冬至(トゥンジー) 冬至雑炊(トゥンジージューシー)を神仏に供える。 12/22
12/8 鬼餅(ムーチー) 月桃(サンニン)の葉に包んだ餅を供え、家族の健康を祝う。  
12/24 御顔解き(ウガンブトチ) 正月にお供えした火の神の祈願を解く日。台所の火の神の前を清め、洗米を供える。  
12/30 年の夜 年越し。年越し豚骨(ソーキ)汁などを食べる。  
※印の各トゥシビー、トーカチは人に関わる『人生行事』でも紹介しています。